back stage pass

真夜中に...想い出ばなしと…だらりんちょ

#077 あなたの事が好きだけど。

『あなたの事が好きだけど。』

 

 

スタジオの帰り道。

みんなで歩いてドコかの店に向かっている道すがら

ボクと彼女は少しみんなから遅れて歩いてた。

ナオヤとシホ、それからナオは別の話に夢中になっていた。

 

 

ーあのさ…これ、オリジナル用のとずっと前言ってたヤツ

 ーあ、うん...今読んでいいの?

 

渡したのはレポート用紙と俺には似合わないピノキオの絵が描いてある便箋

 

ーいや、ここじゃちょっと...

 ーふふ、わかってるって...家に帰ったら読むね。

 

 

そして彼女は自分の部屋でこの封筒を開けて読んだんだ。

 

 

 

 

 

あなたの手紙を読みました。

何度も何度も繰り返して読みました。

 

少しだけ悲しくなりました。

少しだけ淋しくなりました。

 

私ね あなたの事が好きだけど…私自身に自信が持てないの

私ね あなたと一緒にいたいけど…悪い事ばかり考えてしまうの

 

私、病気の事もあるでしょ...一緒にいたら迷惑かけちゃうかもしれない

 

私は あなたの優しさに甘えてばかりでいいのかな?

私は あなたに寄りかかるけけど本当にそれでいいのかな?

 

私はあなたに相応しいのかしら?

 

あなたは私を 私はあなたを お互いに大切に思っているでしょ

それはわかっているの

 

二人の時間の中で色んな事を育てていきたいのに

私が揺れ動くからあなたを苦しめるのよね?

 

だから あなたは私に手紙を書いたのよね

 

 

あなたの手紙を読みました。

何度も何度も繰り返して読みました。

 

少しだけ悲しくなりました。

少しだけ淋しくなりました。

 

さっきまで一緒にいたのに…

今、とてもあなたに逢いたいのです。