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真夜中に...想い出ばなしと…だらりんちょ

2021-01-01から1年間の記事一覧

#009 BOY

『BOY』 Boy,いつの間に眠ったの? Boy,腕の中で夢を見ているの? 白い吐息は心を曇らせて...二人微笑んでいたあの頃が映し出されるの Boy, もう少しだけ腕の中で眠って Blue,この切ない気持ちをかき消して 明日になれば別れてしまう...二人の淋しさは隠しき…

#008 ごめんなさい。

『ごめんなさい。』 太陽はボクを見ていた。 月もボクを見ていた。 小学6年生の夏、ボクはお金を盗んだ。 それはただ遊ぶ金欲しさにやったんだ。 太陽は知っている。 月も知っている。 ボクは毎日盗んだ。 母が管理していたお店の釣り銭を毎日盗んだ。 ずる…

#007 TBC夏祭り ゲソ上げ事件!

『TBC夏まつり ゲソあげ事件』 1985年の8月 お盆も終わり、いよいよ夏休みも佳境になってきた。 夏が終わって行く淋しさの中、俺には楽しみにしていたイベントがあったのだ! それはTBC夏まつり 仙台の夏まつりと言えば『七夕祭り』 ...なんだけど、子供の俺…

#006 うそ?

『…うそ?』 小学5年生が始まって半年を過ぎた頃。 それはとても衝撃的な出会いだったんだ。 ボクは放送委員会に所属していた。 委員は当番制で給食の時間に放送を担当する。 その日、当番放送が終わって教室へ帰る時の事。 隣のクラスの壁に数枚の絵が貼り…

#005 小さな「ICU」

『小さなICU』 給食を食べ終わった火曜日の昼休み。 ボクたちは昨日放送されたプロレスの話で盛り上がっていた。 ー 昨日の藤波強かったなぁ! 増田君がやや興奮気味に話しかけてきた ー でもさぁ、途中で負けるかと思ったよ...あの反則はないよなぁ ー それ…

#004 さよならじいちゃん

『さよなら、じいちゃん』 俺、コドモだったから良く意味がわからなかったんだ。 もうすぐ終業式を向かえる12月21日 突然、教頭先生が教室に入ってきて担任の由美子先生とヒソヒソ話 スグに俺の名前を呼んだ先生の表情は硬かったの覚えているよ。 ー 君、ス…

#003 大雪のクリスマス・イブ

『大雪のクリスマス・イブ』 1980年のクリスマス・イブは朝から雪が降っていた。 ホワイトクリスマス...恋人達には最高のロケーション ちびっ子だったボクには関係のない迷惑な雪の降る日 その日は終業式だった 数日かけて荷物を持帰っていれば良かったんだ…

#001 prologue

『prologue 』 木々が芽生える春に喜んで どこまでも続く青い夏の空に高揚し 暮れゆく夕焼けに秋風を感じて 寒い冬をキミと過ごしたいと願う 長い人生か短い人生か それは誰にもわからないけど そんな毎日は日常だから たぶん特別ではなく誰でも同じ様に思う…