『見とれていた』
大きな翼
ボクが住んでいる街中に響く轟音
寒空の下でタバコに火をつける
ふと、目線を上げてみれば大きな翼が暮れなずむ太陽の光をボクへ反射させ緩やかな角度で空へ向かって行く
その光はボクの心をすり抜けて行くんだ
何も変らない
何も変らない
日常的な光景なのに今日はなんだか見とれていたよ
あの大きな翼を手に入れたならキミの街へ行けるのだろうか?
繋がっている
キミの街へと繋がっている
見慣れない冬の景色
見慣れないキミの日常
ほら、大きなツバサがまた飛んで行くよ
幾つもの思いを積んでキミの街へと…
ボクはあの大きな翼が見えなくなるまで見とれていた