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真夜中に...想い出ばなしと…だらりんちょ

#007 TBC夏祭り ゲソ上げ事件!

TBC夏まつり ゲソあげ事件』

 

 

1985年の8月

お盆も終わり、いよいよ夏休みも佳境になってきた。

夏が終わって行く淋しさの中、俺には楽しみにしていたイベントがあったのだ!

 

それはTBC夏まつり

 

仙台の夏まつりと言えば『七夕祭り』

 

...なんだけど、子供の俺にはこの『七夕祭り』のドコがお祭りなの?って感じだったんだよね

なんつーか...吹き流しの中ただ歩くだけじゃん...ってね(笑)

 

そんな中でのTBC夏まつりは派手だったな。

宮城県スポーツセンターと仙台二高の間に広い公園?野っ原...今の国際センター辺りで開催してたよね

 

当時は3日間開催してて初日はアイドルが大勢来て、2日目は演歌歌手が大勢きて、3日目はメインゲストがやってくるっていうスケジュールだったはず。

確か毎晩花火もあがっていたはずでだったよねぇ...毎年家族や親戚...10人くらいで遊びに行ってたな。

 

その日は夕方に叔母の家に集合。

そこから市バスに乗って会場へと向かったんだ

 

東二番町広瀬通りの交差点に差し掛かった時の事...ゴメンね...仙台知らない人には??状態だけど

あれ?横断歩道渡っている中に由美ちゃんいるな

 

あ、由美ちゃん=一番上の姉です。

 

由美ちゃんは既に働いていて...仕事終りで会場合流という事にしてました。

お祭りでメッチャ人がいるのに見つけるなんてさすが姉弟(笑)

 

いやしかし、上には上がいたのです。

 

叔母です。

 

同じように彼女を見つけたと思ったら、バスの窓を全開にして身を乗り出す...

暴走族じゃないんだから...スケ番かっ!...いや、年代的に言えばズベ公か(爆)

 

お構いなしの叔母です。

身を乗り出し大きく手を振って

 

 ”ゆ~~~!ほらぁ~~!走って~~~”

 

まるで北の国からの黒板令子@いしだあゆみも凌駕する程大きく手を振っている...

 

 ”ゆ~~~!ほらぁ~~!走って~~~間に合うからぁぁぁぁぁぁ~~~”

 

仙台の中心である意味、愛を叫ぶ叔母。

 

もちろんバスの中では一同ドン引き(笑)

 

バスの運転手さんも叔母の狂気を感じたのか...由美ちゃんが乗ってくるまで待ってくれました。

渋々バスに乗ってきた由美ちゃんの顔は真っ赤でした。(≧∇≦)ぶぁっはっはっ!!

そして友達も巻き添えを喰らってたよ。

 

 

そんなこんなでお祭り会場に到着。

俺は入口で母親から1000円もらって、自由にさせてもらった。

 

何か、大人になった気分だったな。

でもね、たくさんの出店の中で子供が捕まる場所と言えば...やっぱり、おもちゃ屋だよね

 

 

ふむふむ...あれはどんな風に遊ぶのだ?

ふむふむ...これは何のキャラクターなんだ?

 

おお...このゲームは興味深い!

はてさて...いくらするのだろうか?

 

 

1500円か...買えないな...

 

 

 

かーちゃんを探して呼ぶ

 

 ー ねぇ、これ欲しいけど1500円なんだよね...モジモジ...

   ー どれ?これ?...古いし中古だし動くかわからないからダメ...キッパリ...

 

カッチーーン(オレ側)

 

 ー はぁ?買ってみないとわかんねーじゃん...戦闘態勢ON

  ー 買って壊れてたら文句言うの誰さ?...返り討ちシステム作動!

 

 ー 俺、文句なんか言った事ねーし...クッ...クソ!正論だぜ

  ー とにかく、欲しいものがあるならもう少し色々見て見なさい。...私が正解です!

 

 ー いや、これがいいって言ってんじゃん...

 

二人熱くなる

 

 ー お母さん、ショー見たいから後にしよう。

  ー はぁ?演歌なんかババァが見るヤツだろ!クソババァ!

 

かっちーーーん(ママ側)

 

ゲソ

ゲソ

ゲソ

ゲソあげじゃーーーーーー

 

ゲソあげ→お腹をヒザで打上げる喧嘩技。

 

 

うぁ....家族・親戚一同...ドン引き

 

 

テメーなんか知るか!

 

マジ切れしたかーちゃん

プイッと振り返り演歌の会場へ。

 

12才男子、祭り会場で放置プレイ開始。

12才男子、まぁまぁ自尊心アリ&反抗期突入中のため、放置プレイ受理。

 

とはいえ、何かを買う事は躊躇っていた。

会場を一人で彷徨う...30分、1時間と時間が流れる...お腹空いてきたな...

 

もうすぐ花火の時間か...

 

 ー すみませーん…カレーを一つ下さい。

 

あいよー600円ねー

 

俺はヒトリ...屋台のカレーを食って花火を見ていた。

このまま一人で帰るのかなぁ...カレー食っちゃったからバス代足りないかな...歩いて帰る事になるのかなぁ...

はぁ...カレー...辛口頼むんじゃなかったな...

 

 

帰るよ。

 

由美ちゃんが迎えに来てくれた。

 

 

俺は無事にバスに乗って帰路についたのだった。

遠ざかる祭り会場の明り...TBC夏祭り終りと共に夏の終りを感じていたのだった...

 

1985年 真夏の夜の夢...ゴメンね、かーちゃん。