back stage pass

真夜中に...想い出ばなしと…だらりんちょ

#142 2度目のデート

『二度目のデート』

 

 

あ!忘れてた…

ふと、制服のズボンに手を入れた時に感じた感触で思い出しんだ!

 

それは数日前、オザキから渡されたメモだった。

 

シャープで綺麗な文字

”良かったら電話下さい!マミ。”って短い文と自宅の電話番号が書かれていた。

 

その日の夜に電話をかけた。

電話に出たのは多分、マミの母親だったけど、すんなり取り次いでもらったよ。

 

 

ーもしもし、マミです。

 ーあ、どーも...メモありがとう。

 

ーあ、う、うん…あの…電話ありがとう。

 ーううん、....。

 

ーあ、あの…この前のボーリング楽しかったね。でも、タカシ君...あ、タカシ君って呼んでいい?

 ーいいよw

 

ーで、タカシ君バイトだから途中で帰ったでしょ?もう少しお話したいなぁって思って

 ーうん。ありがとう。

 

ー電話...あんまり長く話せないんだ...

 ーじゃぁ、待ち合わせする?いつがいい?

 

ーいいの?

 ーもちろん

 

ーじゃぁ、明後日は?

 ー大丈夫だよ。部活終りが6時だから6時半には駅に行けるけど...いい?

 

ーじゃぁ、改札のところで待っているね

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

2日後の夕方

ボク等は待ち合わせをした。

 

時間通りに部活も終わって遅刻する事なく駅に着いた。

マミはもう待っていた。

 

ーごめんね、待たせた?

 ーううん、大丈夫。

 

ーお互いに制服だね(笑)

 ー本当だね…違和感ある?

 

ー全然ないよ。

 

お互いに制服を着ているのを見たのは初めてだった。

 

ーどうしようか?

 ーあ…何かお茶しません?

 

この前と同じ所でいいよねって事でお馴染みのワールドカフェへ。

 

 

ーなんかさ、制服同士だと…ちょっとドキドキするな(笑)

 ーうん…いや?

 

ーそんな事ないよ。

 ー良かった…

 

 

程なく席に着いて話をはじめた。

 

ーごめんね…割と時間がないかも

 ーいいよ。大丈夫

 

ーあの、タカシくんの事、色々聞いてもいい?

 

そこからマミの質問攻めにあった。

いろんな事を聞かれて、色々喋った気がする。

 

部活の事やバンドの事、高校卒業後の事、家族の事

それに彼女のこと

 

ーそっか…タカシくん悲しい事あったばかりだったんだね…

 

少し沈んだ表情をして、チラッと俺を見る

我にかえったかのように大きく深呼吸をするマミ

 

ーごめんね、私色々聞き過ぎだったよね?もう…自分でイヤになる…

 ー大丈夫だよ。ほら、俺も前に進まなきゃんらんし、自分に興味持ってもらえて嬉しかったよ。また話しようよ。

 

ーいいの?じゃぁ、今度は私から電話してもいいかな?あ…電話番号…

 ー教えるよ。何かメモするのある?

 

 

差し出されたのは英単語帳(笑)

 

ーゴメン…これしかない(恥)

 ーいいよ。これに書くね!英単語と一緒に電話番号も暗記出るんじゃね?(笑)

 

 

こうして短い2回目のデートは終了。